昨日のオールジャパンを少し振り返り、私なりに感じた事を記しておきたいと思います。
まず、全体を通して言えるのは選手のレベルは凄まじくハイレベルであること。
そして、公開されたジャッジペーパーを見ても分かる様に、まだまだフィジークという競技は審査基準が明確ではなくジャッジによって評価が分かれるということ。
そんな中で今回は四人の選手が印象的でした。
1人目はー172級の湯浅選手。
湯浅選手とは数回お会いした事もあり、非常に謙虚で素晴らしい人柄の方です。
そして、選手としてはボディビルで東京クラス別70kg級の昨年のチャンピオンであり、文字通り超一流のボディビルダーです。
ラインアップされた際の身体の完成度や存在感はやはり、別格で『これが超一流のボディビルダーの身体かぁ』と圧倒されました。
今までボディビルからフィジークにカテゴリー変更された選手は多くいますが、このレベルの選手は湯浅選手が初めてではないでしょうか。
私の個人的な印象ではボディビルダーがフィジークに変更した場合、どうしてもポージングの違いにつまづき、フィジーク特有のリラックスしたポージングが出来ず、個々の筋肉を収縮させて力んでしまい動きがギスギスしてしまうというものでした…
しかし、湯浅選手は非常に柔らかくリラックスされたポージングで必要以上に筋肉を誇張する事がありませんでした。
素晴らしいボディコントロールと生まれ持ったセンスが成せる技だと感じました。
結果としては準優勝でしたが、私は湯浅選手の断トツの優勝だと感じました。
2人目は同じくー172級の徳久選手。
徳久選手とも様々な機会でお会いし、たくさんの話をしてきた間柄です。
徳久選手といえば、現在の日本最高の選手の1人で、フィジーク界を牽引して来たフィジークというカテゴリーを象徴する選手です。
今回もいつも通り素晴らしいサイズ、バランス、コンディションで安定した実力を披露されていました。
今回は3位という結果でしたが、徳久選手が最高の選手である事には疑いの余地はありません。
そして、負け知らずだった徳久選手が今回の“負け”を味わった事で更にレベルアップして戻ってくる事は間違いありません。
私の知る徳久選手はそういう男です。
この湯浅選手VS徳久選手が今回観戦したかった二つのマッチアップの一つでしたが、ー172級を制したのは弱冠21歳の横川選手でした。
横川選手は凄まじくバルキーで若さ溢れるエネルギッシュなステージングで優勝をもぎ取って行きました。
おそらく、観客席で観ているよりもジャッジ席で観ている方が非常に良い印象を受ける選手なのではないでしょうか。
横川選手おめでとうございます!
②へ続きます。