「トレーニング」カテゴリーアーカイブ

ドーピングとスポーツ

ここ最近、様々なスポーツ競技で禁止薬物の使用が発覚しています。

陸上短距離のタイソン・ゲイ、アサファ・パウエルなど・・・

ゲイ

MLBのアレックス・ロドリゲス・・・

MLB: Yankees vs Orioles AUG 31

自転車競技のランス・アームストロング・・・

 L_Armstrong

彼らのような超一流のプレーヤーが禁止薬物を使用しパフォーマンスを向上させていたという事は、かなりショッキングなニュースであり、いかにスポーツ界に薬物が蔓延しているかという現実を炙り出しました。

この薬物の問題を遡れば、ベン・ジョンソンや

ジョンソン

バリー・ボンズという名前も挙がってきます。

ボンズ

 

彼らの多くは、禁止薬物の使用が発覚した際に、

『故意ではない・・・』

『サプリメントに入れられていた・・・』

『トレーナーに勧められて飲んだビタミン剤に・・・』

と言い訳をしますが、トップアスリートである以上、自分自身が口から摂取する物には過剰なほど細心の注意を払うべきですし、それが出来ずに他者から陥れられるようなら、トップアスリートの器ではないという事です。

勿論、故意に使用していたのなら人間としてクズです。

しかし、この問題はこの先のスポーツ界で永遠の課題になると思います。

薬物を使用している者・・・

過去に使用していたのに、何事もない顔をしている者・・・

薬物の力など一切使わず、己の鍛錬だけで勝負をする者・・・

 

クリーンなスポーツ界になって欲しいものです。

ドローインの弊害

最近、テレビや雑誌などで“ドローイン”と言ってお腹を凹ます事で、腹横筋という筋肉を教育し、ウエストのサイズダウンを促したり、腰痛の予防や改善に役立てているという物をよく見かけます。

そもそも、この“ドローイン”というのは、深層腹筋群である腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋群を正しく使えるように教育する為、ヨガやピラティス、リハビリテーションの現場で古くから行われてきた手法です。

深層腹筋群は呼吸との関わりがとても深い為、息を吸いながらお腹を膨らませ、息を吐きながらお腹を凹ませるという事でトレーニングするパターンがスタンダードです。

Woman with hands on abs

このトレーニングは僕もクライアントに行って頂いたり、

『ウエストが細くなった!』

『腰痛が改善された!』

『結果的に内臓も刺激するので、便秘が解消された!』

などとプラスの変化を体感される方がとても多くいらっしゃいます。

 

しかし、最近のクライアントの方で多くいらっしゃるのが、この“ドローイン”は物凄く上手にされるのですが、それが弊害になり

『いついかなる時でもお腹を凹ませてしまう』

というあまり好ましくない癖を付けてしまっている方々です。

 

確かに、“ドローイン”する事は脊柱を安定させ、身体に軸を形成します。

しかし残念な事に、それだけでは強い力やここ一番での爆発的な筋力発揮をする事は出来ないのです。

特にスポーツ選手がこんな状態になってしまったら致命的です。

では、爆発的な筋力発揮をする瞬間はどうするのかというと・・・

“お腹が破裂するぐらい一瞬で膨らます”のです。(ちょっと誤解を生む表現かな・・・)

イチロー選手が打つ瞬間に“フンッ”と力を入れるのもそう!

伊達公子選手がスマッシュを打つときに“フンッ”と言うのもそう!

室伏選手が投げる瞬間に叫ぶのもそう!・・・かな?!

やはりトップアスリートは自然に行っているのです。

 

何事も、表と裏があります。

“ドローイン”は素晴らしいトレーニングです。それを更に生かすためには、その逆も出来たほうが良いと思います。

やり方が解らなければ、お近くのトレーナーに相談してください。

 

 

ヨガ

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今回はヨガがダイエットやシェイプアップに有効なのか?

という事について。

僕の考えは、

『趣味や楽しさを求めたり、心身のリラックスには最高だが、ダイエットには有効ではない!』

です。

運動強度や難しい理由を挙げればキリがありませんが、一番の理由は意外にもヨガのインストラクターは太っている方が多いからです。

ヨガのインストラクターの方々のイメージといえば、スリムで美しくシェイプアップされていてどこか神秘的な雰囲気を醸し出しているという感じです。

確かに、僕の周りにもそのような美しいインストラクターがたくさんいらっしゃいます。

しかし、そうでないインストラクターがいるという事は、ヨガのエクササイズそのものにシェイプアップ効果はあまりないという事の証明です。

1日に5~7本ものレッスンをほぼ毎日行っているのに、シェイプアップしないのです…

やはり、食事の質がシェイプアップを作り出す事は、間違いないと思います。

とはいえ、ヨガに限らずベーシックなウエイトトレーニング、加圧トレーニング、スロートレーニング、ピラティス、エアロビクスなどのインストラクターにも太っている方はたくさんいるので、エクササイズのみでのシェイプアップはなかなか難しいという事が言えます。

妥協

最近、自分自身のトレーニングで感じること。

“減量”してるとか、体重が減っているとかを言い訳に

『1㎏でも重い重量で!1回でも多く!』

という気持ちが無くなっている。

もう一度、気持ちを入れ直してトレーニングしよう。

ボルト選手の肉体改造

以前の投稿で、“体幹”の事に触れました。

 

その中で、『腰痛の方、腹部や背部に傷害がある方には有効な使い方もある』と書きました。

 

その具体例を挙げたいと思います。

 

誰もがご存知の陸上100m、200mの世界記録保持者、ウサイン・ボルト選手です。

 

彼は、生まれつき“脊椎側弯症”という障害を持っていました。

(簡単に説明すると、背部から脊柱を見た時に真っ直ぐでなければならないはずが、側方に歪んでしまっているという状態です)

 

その為、パフォーマンス時の負荷が1箇所に集中してしまい、ジュニア時代のボルト選手は左ハムストリングスの肉離れに常に悩まされていました。

 

そこで、その身体的欠点を克服する為に計画的に肉体改造に取り組みます。

 

まずは、

 

【上半身と下半身の連動性を高め、特定の筋肉(ハムストリングス)だけに負荷が掛からないように、“体幹”のトレーニングを取り入れました。】

 

 

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そして、高めた連動性をよりパワフルかつ、爆発的にする為、週5回の高強度ウエイトトレーニングを実施しました。

 

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決して、『体幹が弱いから・・・』というような安易な裏づけからではなく、自分自身の身体的欠点を補うために“体幹”そして“全身”を鍛えたのです。

 

そして、ウエイトトレーニングの内容も基本に忠実に、ベーシックな種目からクイックリフトまで徹底的に行ったそうです。

 

その結果、彼は3年間で10㎏の増量に成功し、北京オリンピックで伝説を作りました。

 

私は以前から思っているのですが、日本人のアスリートやトレーナーの方々は、ウエイトトレーニングをすると、

 

『パフォーマンスとは違う筋肉の使い方だから・・・』

『関節が硬くなってしまうから・・・』

『捻りの動きがないから、競技で生きない・・・』

『余計な部分に筋肉が付きすぎて、動きが鈍くなるから・・・』

 

などと言ってスタンダードなウエイトトレーニングを避け、片手でダンベルをぶら下げ、中国雑技団のようなことをしたり、

『クイックリフトは手首や腰に危険だから・・・』

 

と言って強く引っ張ったら切れてしまいそうなチューブや、赤ちゃんでも持てそうな軽いバーベルを使ったりしています。

 

果たしてその程度のトレーニングがパフォーマンスアップに役立っているのでしょうか?

 

日本人がそんな事をしているうちに、アメリカ人は勿論、同じアジアの韓国人や中国人までもがベーシックなウエイトトレーニングでどんどんパワーアップして記録を伸ばしています。

 

私の韓国人の友人がジムでのトレーニング風景を見てこう言いました。

『あべさん、にほんじんのトレーニングはウォーミングアップだけでおわりですね。』

 

私はとても恥ずかしかった・・・

 

今こそ、日本人もボルト選手のように徹底的に高強度でトレーニングしなければ!!!

“体幹”とウエストシェイプ

前回の投稿で、1つ書き忘れました。

“体幹”のトレーニングをしてもウエスト周りの脂肪は落ちません。

イメージしてみて下さい。

お相撲さんがプランクやサイドプランクをしてウエスト周りの脂肪が落ちていくと思いますか?

そんな事でせっかく蓄えた脂肪が落ちてしまったら死活問題です。

こういう屁理屈を言うと、

『お相撲さんは、それ以上に食べてるから・・・』と言われます。

そうなんです、凄く食べるから脂肪がたくさん付いているんです。“体幹”が弱いから脂肪が付いているわけではないんです。

“体幹”は肉体面のお話。

“ウエストシェイプ”は食事面のお話、なんです。

ですので、

『体幹を鍛えるとウエストが引き締まってダイエットになりますよ!』は、

あまり正しい考え方ではありません。

せいぜい、お腹を硬くするのが上手くなる程度です。

 

“体幹”とか“コア”とか…

ここ数年、スポーツ業界やフィットネス業界で“体幹”や“コア”という言葉が盛んに取り上げられ、何かあれば、

『体幹を鍛えましょう!』

『体幹を鍛えるとスポーツパフォーマンスがアップしますよ!』

『体幹が弱いから腰痛になるんですよ。』

『体幹を鍛えるとウエストが引き締まってダイエットになりますよ。』

など、猫も杓子も“体幹”です。

あまりに、安っぽい言葉になりすぎて、僕はあまりこれらの言葉を使わないようにしています。

しかし、今回は敢えてこのキーワードについて、僕の考えを書きたいと思います。

長くなるので、興味のない方はここで終わって下さい。

そもそも、一般的な解釈として、“体幹”とは、深層腹筋群や浅層腹筋群、それに伴い脊柱起立筋群、骨盤底筋群、横隔膜を指している事か多いと思います。

僕の解釈は、胸郭より下で骨盤より上です。

簡単に言うと、胸から下で腰より上というイメージでしょうか。

骨格的に背骨(脊柱)しかなく、とても不安定な部分です。

その不安定な脊柱を固定、安定させるのが、“体幹”の筋群です。

ですので、“体幹”の主な役割は脊柱の『スタビライザー』や『安定性』です。

日常生活やスポーツをする場面で身体がグラグラ、フラフラ、しない人を見て『体幹がしっかりしてるね~!』などと、声を掛ける事もよくあると思います。

僕が今までで一番、それを感じたのはこの方です。

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そうです、【平成の大横綱、貴乃花関】です。

全盛期の貴乃花関の取り組みを観戦した方々は異論はないと思います。

あの安定感、あの“体幹”から下半身の粘り!!!

では、この大横綱が“体幹”を強くする為に、下の写真のような事をしていたでしょうか?

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答えはNOです。

激しい稽古とウエイトトレーニングであの“体幹”の強さは生まれたのです。

それを踏まえて、僕が伝えたいのは、プランクやサイドプランクを一生懸命にトレーニングしても“体幹”は強くならないという事です。

その姿勢で我慢するのが上手くなるだけです。

それよりも、短距離ダッシュやスクワット、デットリフト、クイックリフトを行う方がよっぽど“体幹”のトレーニングになります。

なぜなら、高速での移動や高負荷という“不安定要素”がある状況下での動作を強いられる為、正確かつパワフルに動作を行うために“体幹”は必然的に“安定性”が求められるからです。

事実、スクワットが強い方は初めてプランクを行ってもすぐに慣れ、60秒ぐらいならピクリともしなくなります。

しかし、プランクが強い方がスクワットを初めて行ったらどうなるでしょう?
40㎏程度の負荷でも“安定性”を保って行う事は難しいでしょう。

100㎏のスクワットをする人間と1分間プランクをする人間のどちらの“体幹”が強いかは考えなくても分かる事です。

ただし、高齢者の方や腰痛の方、腹部や背部に傷害がある方には有効な使い方もあるのは事実です。

長々と書いてしまいましたが、“体幹”とはそういうものです。

『プランクやってる暇があったらスクワットやれよ!』

という事です。

個人的な意見ですが、“体幹”と“コア”は同じような意味合いで使われていますが、“コア”はもっと安っぽい言葉です。

あしからず。

自宅でトレーニング

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僕がジムで仕事をしている事もあり、投稿がジムでの内容ばかりに偏ってしまっていました。

トレーニングやエアロビクス、ヨガやプールの為に、ジムに通うことは本当に素晴らしい事だと思いますし、新たな友人や人脈を構成出来ることもジムに通うメリットだと思います。

しかし、時間や金銭的な都合、場所の関係によりジムに通うことが出来ない方々もたくさんいらっしゃると思います。

 

そのような方々でも、自宅で自分自身の身体を負荷にしたり、少しの器具を揃えるだけで充分にトレーニング出来ます。

“1日5分で肉体改造!!!”

というのは、雲を掴むような話ですが、継続することで必ず身体は変えられます!

 

思い返してみて下さい、中学生や高校生の頃、特別な器具などなくても、監督や先輩に筋トレでしごかれたことを・・・

そうです、腕立て伏せや腹筋・背筋、自重スクワット、ビーバー、懸垂、縄跳びなど素晴らしいエクササイズがたくさんあります。

そして、スポーツをしていた方はそれぞれの基本練習にも最高のエクササイズがあります。

例えば、野球やテニスなら素振りをすることで、腹筋のツイスト動作や下半身と上半身をバランス良く、抜群のタイミングで連動させるトレーニングが出来ます!

これらに、ランニングなどを組み合わせればジムに行かずとも最高のトレーニングメニューが完成します。

そして、食事の内容やお酒の量を見直せば立派なトレーニーです!

ただし、自宅でのトレーニングというのは、かなり挫折してしまいやすいものです。

強い気持ちを持って、チャレンジして下さい!

 

要するに、“やるか、やらないか”だけの問題なのです。

 

ジムに通えないと嘆いている方々、もう言い訳はさせません!!

メニュー作りや食事のアドバイスなら大歓迎です。

いつでもお声を掛けて下さい!

女性でムキムキ???

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今回は女性の方から頻繁に戴く質問についてです。

『筋トレすると筋肉が付きすぎてムキムキにならない?』

『筋トレするとすぐ筋肉が付いちゃって…私はダイエットがしたいのに、筋肉で太くなっちゃった…』

はたまた

『私はムキムキの筋肉じゃなくて、しなやかな筋肉が付けたいのでヨガをするの…』

結論は

【ダイエットするより、ムキムキにすることの方が100倍大変だ!】

という事です。

新幹線で例えたら、東京を出発して、ダイエットが名古屋なら、ムキムキは新大阪…いやいや、博多…まだまだ、乗り換えて鹿児島中央ぐらいです!

つまり、方向性は同じでも“ムキムキ”はもっともっと遥か先ですよ!という事です。

僕のようなゴリラっぽい人間が説明するので、イマイチ説得力がないのか…

なかなかこの『女性のトレーニング=ムキムキ』の固定観念は拭えません。

よく『アメリカのモデルや女優は、めちゃくちゃウエイトトレーニングやってるよ』などと言うトレーナーの方もいますが、彼女等はトレーニングだけでなく、色々なものを“処方”して商品として身体を作り上げています。

その為、それだけを鵜呑みにしてトレーニングを真似るのは良くないですが、それを理解し適切なウエイトトレーニングを行って身体を美しくしている方がいらっしゃるのも事実です。

マシンに座り込んで、1枚だけのプレートをカンカラ、カンカラやっているだけでは、グッドシェイプは生まれません!

ただし、女性の身体は男性の身体よりもバランスを大切にしなければいけません。

ただでさえ、日常生活でハイヒールを履きお洒落なバッグを片手に持っている為、バランスが崩れてしまっている女性が多いのです。

ですので、ヘビーウエイトでしっかりと負荷を掛ける種目、ライトウエイトでフルレンジで動かしてあげる種目、肩甲骨を広げる種目、肩甲骨を寄せる種目、骨盤を前傾させる種目、骨盤を後傾させる種目などなど、現在の自分自身のボディバランスに最適なメニューというのは必須です!

もし万が一、トレーニングをしてムキムキになってしまったという方は、そのボディバランスを全く考慮せず、闇雲に、しかも熱心に行ってしまったのでしょう!?

お近くのパーソナルトレーナーに相談して下さい!

“細マッチョ”

ブルースリー

以前も何かで書きましたが、男性でトレーニングをされている方で一番多い目標が“細マッチョになりたい”というものでした。

上の写真は“細マッチョの大家”ともいえるブルース・リーです。

彼は果たして“細マッチョ”なのでしょうか?

僕には、完全なマッチョに見えます。

彼の場合、極限まで体脂肪を削っているので、“細い”というイメージが沸いてしまうのかもしれませんが、彼の筋肉量たるや相当のものです。

では、今世間で流行っている“細マッチョ”はどういうものかと言うと・・・

ただの、“ガリガリ”、“もやし”、“細いだけ”という言葉が適切ではないでしょうか?

『腹筋が割れている、と言いながら痩せすぎで皮下脂肪がほとんど無く、ただ単に腹直筋の輪郭が見えているだけになっていませんか?』

つまり、本当の意味での“細マッチョ”を目指すなら、ブルース・リーのようにトレーニングで筋肉を豊富に付け、食事や有酸素運動で体脂肪を削ぎ落とすことが必要という事です。

 

今後は、“ガリガリのもやしヤロー”を見て、“細マッチョだね!”などと言ってはいけません。

“ただ痩せてるだけじゃん!”

    や

“細~、しっかり食べてる?”  と言ってあげましょう!