減量幅

フィジークに出場される選手によく聞かれる質問で、『何kgぐらい減量しますか?』というものがあります。

 

私の場合は5.6kg程度で、周りのトップ選手達でもせいぜい10kg程度です。

 

私の考えとしてはフィジーク選手はオフシーズンもある程度のコンディションを保つ事が大切で、減量時に15kgも20kgも落とさなければならない程、コンディションを崩してしまうのはNGだと感じています。

 

20kgも落とさなければコンテストコンディションに出来ないのであれば、かなりブヨブヨな状態が予想されるし、そもそもそんなカッコ悪い人間が減量したからと言って評価される程甘い競技ではありません。

 

当然、残したいはずの筋量は犠牲になり、ヘロヘロの状態での減量になる為、体重は目標に達しても残った筋肉には張りも密度もなく、全く迫力のない仕上がりになるのは目に見えています。

 

以前にも書きましたが、

 

“バルクアップの勘違い”

 

をしてオフシーズンに体重を闇雲に増やせば、トレーニングの使用重量は飛躍的にアップするでしょう。

 

しかし、フィジークやボディビルという競技は重量挙げではないのです。

 

『ベンチが何kg挙がった!』

 

『ショルダープレスが何kgアップした!』

 

と喜んでもステージ上では何の評価対象にもなりません。

 

もちろん、使用重量=筋量と考えれば使用重量を伸ばして行くのは大切ですが、単純に体重が増えるだけでも使用重量はある程度アップしてしまうので、そこを勘違いしない事が肝要です。

 

こういった事を書くと、必ずIFBBの海外のプロボディビルダーなどを引き合いに出し、 『◯◯はオフになると、20kg増やしてデカくなる…』という浅はかな事を言う方がいます。

 

彼等は私達とは“色々な事”が違うのです。

 

学ぶ事はたくさんありますが、真似る事は非常にリスクが伴います。

 

ですので、リーンな食事を繰り返し10kg未満の減量幅になるようなものが良いと思います。

 

フィジークはオフもカッコ良くなきゃ!!!