8月に入り、正にコンテストシーズンという事で、ボディビル、フィジーク、ベストボディと毎週コンテストが開催されています。
選手の皆さんはトレーニングはもちろん、数ヶ月にも及ぶ厳しい減量や調整を行い、コンテスト当日にベストコンディションに仕上げるべく取り組まれておられると思います。
そんな取り組みの中で最も難しくデリケートな期間が最後の1週間から10日の最終調整だと思います。
私もこの時期は非常に慎重になり、精神的にも厳しい時期だと感じます。
この時期に対して良くアドバイスを求められる事が多いのですが、
『カーボディプリートとカーボアップはどうすれば良いですか?』
『塩抜き、水抜きはどのタイミングでどのくらいですか?』
という内容の物が殆どです。
私の結論は
『中途半端な知識でこの様な事はしない方が良い。』
という答えです。
もちろん、私が長くサポートさせて戴いている選手には、しっかりと時間や量を指示出来ますが、最後の数日だけアドバイスを求められても、そこまでのプロセスを理解していない私には到底責任を負えません。
確かにカーボローディングや塩抜き、水抜きはタイミングや状況がぴったりとハマれば当日のコンディションを数段良くしてくれるテクニックだと思います。
しかし、その反面見様見真似で行ったり、しっかりと理解しているトレーナー、コーチの指示のもと行わなければ、数ヶ月に及ぶ調整も水の泡になってしまう可能性を大いに秘めています。
ですので、1週間から10日ほど前の段階で素晴らしいコンディションを作れているならば、そのままのコンディションでステージに立つ方が得策だと思います。
特にフィジーク選手で多く見られるのは、極端過ぎるカーボアップで胃が張ってしまい、腹筋のコントロールが出来なくなってしまうというパターンです。
そして、無謀な塩抜き、水抜きは死の危険性もありますので、くれぐれもご注意下さい。
よって私の考えは、最終調整でギャンブルをするよりも、コンディションの底上げを行い普段通りの身体で当日を迎える方が良いという事です。